株は基本で勝てる
北浜式・株式投資のキモ




北浜式投資法。1つ目のキモ。
EPS(1株利益)投資法とは

1株利益とは、企業が発行している株の1株当りの利益を表す数値です。
純利益を発行株式数で割って求め、これが株式投資の基本的な数値になります。

なぜ1株利益が重要なのか。
1株利益は文字通りに一株の価値を示すからです。
それが
前々年度、前年度、本年度、来年度予想と比較し、
毎年順調に増え続けているな
ら経営上問題のない企業ということになります。
1株の価値が上がりつづけているわけですから。

ではどれだけ増えればいいのか。
増えれば増えるほど好ましいのですが、通常は10%は増えて欲しいところです。
30%とか、2倍なればいうことありません。
しかも増え具合はこれまでの実績ではなく、今後増えること、つまり増える予想であること、
これが大事です。

しかし残念ながらこれだけでは不十分です。
もう一つ重要なのが営業利益です。
営業利益とは本業でいく
ら儲けたかを示す数値。
これが増えていればいるほど、本業が好調であることを意味しています。
そしてそれが増える予想であれば本業がさらに好調になることを意味することになります。


以上より、1株利益と営業利益が増加予想あること、
この条件を満たす銘柄が上がりやすいことになります。
銘柄を選ぶ場合、ぜひこの点を忘れないようにしたいものです。
簡単なことなのに、多くの投資家が重視していないので成果が上がりやすいのです。

さて日々多くの銘柄が上がっています。
うまく流れ、銘柄に乗れていますか。
こんな時でも基本重視を忘れないようにしましょう。

大事なことはしっかり押さえねばなりません。
大事なこととは、私の投資法ではEPS(1株利益)
そのプラス変化率が大きければ大きいほど株は上がりやすくなります。

株はシンプルな原理で動いているのですから、まずは基本作業の実行です。
それがおろそかでは成果は上がりにくくなってしまいます。
現実に多くの銘柄がどんどん高値を追っているはずです。
それと無縁。
これではもったいない限りです。
あまり難しいことをせず、ぜひぜひシンプルに基本の徹底を。

デイトの人やスイング以外の人で、
『会社四季報』なんか、
1株利益なんか・・というのではあまりに株を軽視しています。
初心の人の場合、10年は早過ぎます。

新聞に発表された決算欄の利用法について。
業績のチェックは、
まず今期の1株利益が前期に対して増えるかどうかが問題です。
1株利益は企業が発行している1株でどれだけの利益を出しているかを示す数値。
それだけに企業にとっては基本になるため、株式投資では最重要のデータになります。
そこで銘柄選びの基本は1株利益が増える見込の銘柄を選出し、
増えなければカットします。

増えない銘柄でも上がることはありますが、初心段階では基本重視で行くべきで
それに従いカットしてしまいます。
その上で、売上、経常利益、利益などもチェック、
それらも増加予想であることが大事です。
ただ売上は必ずしも増えなくても構いませんが、増えるに越したことはありません。
なお新聞には前々期(2000年3月)からのデータが載っていて、
前期(2001年3月)とも比較出来るようになっていますが、
さほど意味はありません。

ともかく大事なのは前期に対して今期(2002年3月)がどうなるかです。
数字が増えることが不可欠であり、そうでない銘柄は好きな銘柄でも除外してしまうことです
(まあ、どうしても入れたいなら1つ、2つ入っても構わないでしょうが)
以上のような観点から自分の予算に合わせて
10銘柄〜30銘柄ぐらいリストアップしたいものです。

決算発表の見方は前回書きましたが、補足があります。
通常、新聞に発表される決算発表には「営業利益」が抜けています。
新聞は「経常利益」重視だからです。
しかし私の見方では「営業利益」の方が重要です。
営業利益は本業の収益を示すからです。
そしてそれが前期に比べて増加予想銘柄の上昇確率が高くなります。
ところがそれが決算発表にはないわけですから問題です。

どうするか。
『会社四季報』
これを使います。同誌の業績欄には営業利益が出ているのです(『会社情報』には載っていません)
ただ現時点では現在発表された決算の数字に見合うものではありません。
現在われわれが使ってる『四季報』は3月中旬に発売されたもので
今回の決算発表に対応していないからです。

しかし大体の予想は可能です。現在の売上、経常利益、利益などの数値と
照らし合わせることで営業利益がどうなるのか
大体の予測が可能です。
そしてその数値が前期に対して増加見込みなら、
その株は上昇要因を持っていることになり、有望度が高くなります。
新聞の業績欄と『四季報』の営業利益欄の数値、
これらをセットで見ることで投資成果も上がりやすくなります。

決算発表欄は日々チェックが必要です。
方法としてはこれまで説明して来たように業績向上銘柄を選ぶわけですが
その際、選んだ銘柄に○印をつけるなど、
マーカーなどで印をつけて分かりやすいようにしておきます。
そして決算が載っている欄は、新聞のそのページを
丸ごと切り取り(破り取るのが簡単)保存します。

決算が発表されているページだけ残すのですからそんなにかさばりません。
そして最低限、6月中旬に『会社四季報』『会社情報』が発売されるまでは
保存しておきます。
両書には企業が発表した数字が載っているため
(『四季報』は独自予想をするため違うこともある)
それが全部まとめて載るわけで、それまで保存しておけば通常は十分です。

北浜式投資法。2つ目のキモ
「非風非幡」投資法とは


私の投資手法の基本は前述したようにEPS(1株利益)重視であり、
EPS投資法とか、1株利益投資法と呼ぶべきものですが、
実はもう一つ大事なことがあります。
投資家心理を大事にする考え方で、

「非風非幡」投資法

です。「ひふうひばん」投資法と読みます。
「非風非幡」とは何か。
話せば長くなるのでポイントだけを紹介します。

日本の相場の神様といえば、本間宗久です。
それでも常に相場が勝てたわけではなく、
大敗北したこともあり、
そのとき、出会ったことばが、
「非風非幡」とされています。
そのことばを借りているのが私の「非風非幡」投資法になります。

では「非風非幡」とはどういう意味か。
株価が動くのは風ではなく、幡でもなく、人の心による。
つまり、風=材料、幡=企業の業績などだけでなく、
人の心が動かしている。
大事なのは、事実よりも市場参加者たちの認識である。
こういう意味が込められているのです。 

北浜式投資法。3つ目のキモ。
「予測の限界」を知る投資法とは

私の株式投資に対する理論的根拠を紹介しておきます。
昔から株式投資をしてきたわけですが、それは残念ながら理論を欠くものでした。
ところが1990年、バブルが崩壊しはじめた局面において、
それを予測出来なかったことでとまどっていた時、
一冊の本に出会ったのです。

塩沢由典氏の「市場の秩序学」(筑摩書房刊)です。
これは株式投資とはまったく関係のない、経済における複雑系に関する本で、同書によって私ははじめて、
ハーバート・A・サイモンという学者が不確実性について、なぜ不確実なのかを次のように分析してくれていることを知ったのです。
サイモン教授によると人間には、
(1)視野の限界、
(2)合理性の限界、
(3)働きかけの限界、
この3つの限界があるため、未来を予測出来ないというのです。
そのために何が必要か。
満足原理だというのです。

この理論についてさらに突っ込んで解説する塩沢氏の本が、
97年に刊行されました。
「複雑さの帰結」(NTT出版)です。
複雑化した社会で人間がより幸福であり続けるための帰結として、
満足原理に基づく選択、決断の有効性を論ずる内容であり、
それは私が以前から単に直感や経験則に基づいて実行しながらも、理論的な根拠が不十分だった投資に対する考え方、手法をしっかりと支えてくれる柱になり、現在に至っています。

なお3つの限界を私は、
(1)五感の限界
(2)判断力の限界
(3)行動力の限界
このように言い換えていますが、内容は塩沢教授が紹介しているサイモン教授の考えと同じです。

では以上のような考え方が株式投資にどう関わるのか。
未来の予測は正しく出来ないがゆえに、

 分散分割投資が必要
 株価が上昇したらほどほどのところで満足して売る

勝ち残るにはこの分かりきったことの真剣で徹底的な実行が不可欠になります。

以上のような考え方は古く、しかも当たり前過ぎるように見えるかもしれません。
でもデイトレードの成功者たちがなぜ成功しているかを考えれば、
このような考え方が決して古くはないどころか、もっとも新しいとさえ言えるのです。
彼ら自身はこのことに気付いているのかどうか分からないものの、彼らが一日、もしくは数日で実行しているのはこの考えの具体化だからです。デイトレードやスイングトレード自体もこの考え方が根底にあることになります。
そして大事なのは、通常投資でもこの理論が非常に役立つことです。


以上をまとめると、ポイントは以下のようになります。

北浜式「EPS(1株利益)投資法」の7大ポイント

(1)1株利益・営業利益増予想銘柄を選ぶ
(2)上昇トレンド銘柄に乗る
(3)押し目を待って買う
(4)株価上昇で嬉しくなったら売り準備に入る
(5)利益の20%が消えかけたら売る
(5)見込み外れは−8%までに切る
(7)常に出来高の増減を見ながら売買する



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